来場者の感想

30代・女性・台東区鳥越)

 6~7年前にたまたま浅草に来て、この資料展を知りました。

 当時も語り部さんから話を聞き、自分の知らない話が多くあり、またこれからの平和のことを強く思いました。その後、その日一緒に来ていた彼は夫になり、昨年は子どもが生まれました。自分の街のことを知っておこうと、来て、母になり、自分の街のこと、という視点で展示を見ると、また違った思いになりました。

 産後、いろいろなことがあり、思い悩むことも多かったですが、その時にやはり温故知新だなと思いました。

 宗教や党派など、いろいろなものを超えて、戦争のことは語り継がれなくてはいけないと思うし、10代前半で、心に大きな傷を負うことになった方々が、未来のためにこれだけ勇気をふりしぼって語り継いで下さっていることに感謝します。

 私は、近衛兵の祖父や戦中生まれの父から、古臭い教育下に育ちました。でも、それを今は後悔していないし、これからの子どもたちの未来のことをちゃんと考えられる親でありたいと思います。

 毎年、この浅草で開催していただいていることは、本当に意味があると思います。また、子どもが大きくなっていくにつれて、受け取る思いも変わると思います。大きくなっても連れて来たいと思います。

 日本は平和な国です。とても平和な国です。こんなに平和な国なのに、毎日残念な事件が起こります。少年や青年、子どもたちが人を殺します。なぜこんな豊かな国に生まれたのにも関わらず、つまらないことで人を殺してしまったり、事件を起こすのか。

 戦争により大勢の人々が亡くなりました。生きようとした命がありました。そんな悲劇を経験した方々も、今もまだ生きていらっしゃいます。

 今、日本が戦争をせず、平和なのは、大勢の人々の無残な死があったからです。

 もっともっと、1人でも多くの人に、この東京大空襲資料展を見に来ていただきたいと思います。私も毎年来ようと思っています。

30代・女性・台東区谷中)

50代・墨田区文花)

 これほどの悲劇的な戦争、空襲がこの土地で起きたことを真正面から取り上げた今回の資料展。大変素晴らしいことだと思いました。

 現実を直接目にすると、胸が詰まる思いで、激しく揺さぶられてしまいました。

 二度と繰り返してはいけないとの思いを、強く強く感じました。しかしながら、現代が進んでいる方向は、あの時の過ちを、悲惨な歴史を忘れ、戦うこと、強いこと、脅すことが正義であるかのような道を進んでいるようで、危機を感じています。

 関東大震災の後、治安維持法がつくられ、特高警察が庶民に恐怖を植え付け、中国との戦争を始め、真珠湾、そして3.10東京大空襲、そして広島・長崎でした。

 今また東日本大震災があり、秘密保護法が成立、中国を敵視するような空気が強くなり、憲法改悪、そして……。これを考えると暗い気持ちになります。過ちを繰り返さないため、歴史を今一度学びたいと思いました。

60代・女性)

 台東区上野でクリーニング店をしていた父母は、東京大空襲を逃れ、栃木県に疎開、そこでも空襲にあい、父の田舎である伊豆にて戦後を過ごしました。

 命は助かったものの、すべての財産は焼かれてしまい、二度とクリーニング店の土地に戻ることもなく、もちろん開業することもできず、田舎での厳しい生活から、私どもを育て上げました。

 父母が毎夕食ごとに語ってくれた空襲の様子は、まるで映像を見るかの如くの話でした。

 平和な社会になったとはいえ、尊い命、大量殺りくをした戦争は、二度と起こしてはならないと、この資料展には毎年来るようにしています。

 この場所で、父と母に誓うことが供養だと信じています。

 ずーっと、この資料展を、風化させないためにも、続けていただきますよう。

 大空襲から70年、永遠に風化させてはならない記憶として、後世に伝えていただきたいと思っております。

 現政権の動きは、とても危険です。「いつか来た道」へ戻ろうとしているように思えてなりません。憲法改正(悪)、集団的自衛権、秘密保護法など、どれも戦争につながるような気が致します。そうした動きのブレーキ役としても、貴重な展示と思います。

 

天窓を拭へ開戦日の近し 波留美

 

 昨年暮れの句ですが、12月8日が近いだけでなく、次の開戦日が近づきつつあるように思え、詠んだ拙句です。

(70代・女性・さいたま市見沼区)